介護職というと力仕事が多いというイメージが強く、年齢を重ねたシニア世代は活躍できない職場だと思われがちです。
確かに体力が必要となる仕事ではありますが、シニア世代であっても活躍できる余地は多分にあります。

シニア世代の人が介護職になるメリットはたくさんありまずが、その中でも特に大きいのは介護を受ける人と年齢が近いだけに、彼らの気持ちが分かりやすいという点です。
若いスタッフにとっては、年齢を重ね体力が衰えるという経験はできないものであるため、頭では分かっていても実感を持てず、適切に介護を行えないというケースは少なくありません。
この点、シニア層であれば、自分でも多少なりとも体力が衰える経験をしているので、痒いところに手が届く介護サービスを提供しやすいのです。

また介護を受ける人の中には、若者に介護をされることを良しとしない人もいます。
自尊心が傷つけられると感じる人もいますが、多くは若者の荷物になりたくないという思いから、そのように感じてしまうようです。
この点、介護スタッフにシニア層の人材が混じっていれば、そのような気持ちを多少なりとも和らげる効果が期待でき、気持ちよく介護を受けてもらえるようになる可能性が高まるでしょう。
また、年齢が近いだけに、被介護者との共通の話題を見つけやすく、ともすれば孤独に陥りがちの被介護者の良き話し相手にもなれるかもしれません。
このように、シニア層の人材は、介護現場の潤滑油としての役割も担うことができるのです。